2022年5月9日

本お知らせは当社の取り組みを報道関係者等をはじめとするステークホルダーの皆様に公平かつ適切なタイミングでお知らせすることを
目的としたものであり、一般の方への製品情報の提供や顧客誘引を目的としたものではありません。

心房細動治療用アブレーションカテーテル「HotBalloon™」の持続性心房細動への保険適用について

 東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:日覺 昭廣、以下「東レ」)は、東レが製造販売承認を取得し、東レ・メディカル株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:田辺 信幸、東レ100%出資、以下「東レ・メディカル」)が日本国内にて販売する心房細動治療用アブレーションカテーテル「SATAKE・HotBalloon®カテーテル」(以下、「HotBalloon™(ホットバルーン)」)について、薬剤抵抗性を有する再発性症候性の持続性心房細動に対する保険適用を取得しました。

 心房細動は、心臓の心房と呼ばれる部位で生じた異常な電気的興奮によって生じる不整脈です。この不整脈が継続する期間により、発作性心房細動(発症後7日以内に消失)、持続性心房細動(発症後7日を超えて持続するもの)、長期持続性心房細動(発症後1年を超えて持続するもの)および永続性心房細動(除細動不能なもの)の4つに分類されています。日本では心房細動に対するアブレーションが年間約7万例行われており※1,2、その2割が持続性心房細動である※3とされています。

 HotBalloon™は、2015年に薬剤抵抗性を有する再発性症候性の発作性心房細動に対するアブレーションカテーテルとして承認を取得し販売していますが、近年、持続性心房細動についてもHotBalloon™で治療を行いたいというニーズが高まっていました。こうした要望を受け、東レはHotBalloon™の適応に薬剤抵抗性を有する再発性症候性の持続性心房細動を追加する薬事承認を2021年10月に取得し、2022年5月から保険適用となりました。これにより、持続性心房細動患者様に対し新たな治療の選択肢を提供できると考えています。

 東レならびに東レ・メディカルは、今後も市場のニーズに応え、安全・安心にお使いいただける製品を開発・提供することで、心房細動治療の発展に貢献してまいります。

※1 厚生労働省, 第3~5回オープンデータ K手術 款別性年齢別算定回数 K595 経皮的カテーテル心筋焼灼.
※2 山根禎一、庄田守男、野上昭彦, “バルーンアブレーションの持続性心房細動への適応拡大," 心電図, 第 巻40, 第 2, pp. 67-68, 2020.
※3 Y. Murakawa, “Nationwide Survey of Catheter Ablation for Atrial Fibrillation: The Japanese Catheter Ablation Registry of Atrial Fibrillation (J-CARAF),” Circ J, vol. 78, pp. 1091-1096, 2014.

【製品詳細】

販売名 : SATAKE・HotBalloonカテーテル
一般的名称 : アブレーション向け循環器用カテーテル
医療機器承認番号 : 22700BZX00355000
クラス分類 : 高度管理医療機器(クラスⅣ)
保険償還区分 : 123 経皮的カテーテル心筋焼灼術用カテーテル
 (1)熱アブレーション用③バルーン型
概要 : 日本で開発された温熱バルーンによるアブレーション用カテーテル。カテーテル先端に取り付けられたバルーンの中の液体を高周波電流で温めて、治療部位である左心房の心筋組織へ熱を伝えます。
バルーンが柔軟でサイズも可変なので、心房細動の主な発生源である肺静脈の入り口にフィットし、円周状にアブレーションすることが可能です。心房細動の安全かつ有効な短時間治療に、HotBalloonTMが貢献することが期待されています。

以 上