2021年3月10日

本お知らせは当社の取り組みを報道関係者等をはじめとするステークホルダーの皆様に公平かつ適切なタイミングでお知らせすることを
目的としたものであり、一般の方への製品情報の提供や顧客誘引を目的としたものではありません。

発作性心房細動治療用カテーテル・アブレーションシステム 「HotBalloon™」の手技体験VRの開発について

 東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)と株式会社ジョリーグッド(本社:東京都中央区、代表取締役:上路健介、以下「ジョリーグッド」)はこのたび共同で、東レが製造販売する発作性心房細動治療を目的としたSATAKE・HotBalloon®カテーテル※1(以下 「HotBalloon™」)の手技を高精細バーチャル・リアリティ(以下「VR」)化した「HotBalloon™手技体験VR -HotBalloon™ Ablation: A VR Tour-」(以下「本VRコンテンツ」)を開発しました。

 本VRコンテンツは、HotBalloon™の手技をVR化することで、それを見る受講者が実際の手技を医師の真横で見ているような臨場感で、いつでも・どこでも・何度でも繰り返し体験学習することが可能です。そのため、本来の認定医師の施設(以下「認定施設」)での手技見学を補完する役割を担いながら、遠隔操作によりフレキシブルな学習機会を創出し、受講者の理解度と学習速度の向上に寄与します。2021年3月から、医師・コメディカルの方々に向けてサービスとコンテンツの提供を開始します。

 開発の背景
心房細動は日本では72万人の患者がいるとされており※2、その治療は一般的には、X線透視下で心臓内の治療部位をイメージしながらカテーテル治療器具を体内に挿入するため、高度な操作技術が必要です。そのため機器を使用する医師やコメディカルの方々に向けた手技見学等を実施しますが、現在はCOVID-19感染拡大の影響により、現行の認定施設見学の運用継続が難しい状況にあり、医療現場では医師の移動を伴わない、臨床現場での人の密状態を避ける見学ツールの開発が早急に必要とされています。

 東レとジョリーグッドはこのような医療現場の声を受け、学校法人獨協学園獨協医科大学埼玉医療センター(埼玉県越谷市、病院長:奥田 泰久)にて、HotBalloon™手技の知見が豊富である中原志朗准教授(以下、「中原医師」)が実際に手術を行う様子を撮影し、中原医師の監修のもと、360°の臨床体験VR を制作しました。

VRコンテンツの特徴
 本VRコンテンツは、ジョリーグッドが提供するVR臨床教育プラットフォーム「オペクラウドVR®※3と遠隔実習機能「多接続リモートVR臨床システム」(以下「本遠隔VRシステム」)を活用し、講師(認定医師等)と受講者(見学希望医師・若手医師等)が一箇所に集まることなく、受講者それぞれが360°視野で一斉に臨床体験・学習できる次世代型の医療教育ならびに医療手技講習を可能にしています。
 本遠隔VRシステムは、講師は注視してほしいポイントをタブレット上に描画することで、受講者のVR 内での視線を誘導することが可能です。これにより、講師と受講者が同じ画像を共有し、リアルタイムに解説と質疑応答を行うといったスムーズなリモートVR 講習が行えます。本遠隔VRシステムを活用した手技見学や臨床実習は、離れた場所にいる受講者らが実際の臨床現場に立ち会っているかのようなバーチャル講習を実現します。

①透析用水作製装置(RO装置)、②多人数用透析液供給装置、③多用途透析装置、④透析管理システムの透析関連装置を一貫生産しています。この特徴を活かし、今後も医療スタッフ・患者ニーズに適した透析関連装置及び業務負荷軽減につながるシステムを提供することで医療従事者の利便性向上を目指します。また、様々な生体モニタリング機能を搭載した多用途透析装置および生体適合性に優れたダイアライザ(「フィルトライザー®」「トレスルホン®」「トレライト®」)、ヘモダイアフィルタ(「トレライト®HDF」、「トレスルホン®NV」)を提供することにより、安定透析の実現に寄与し、透析患者のQOL(生活の質)向上に貢献してまいります。

<VRコンテンツのイメージ>



映像中の手術現場にいる認定医師のすぐ横で手術を体験しているような臨場感 手術中に確認する各種情報をVRゴーグル画面中央に一括表示

<VRコンテンツのイメージ>



講師と受講者が同じ画像を共有し、オンラインで解説と質疑応答を行う。画面上に描画も可能

東レとジョリーグッドは、HotBalloon™の展開を加速させ、発作性心房細動患者の方々向けのカテーテル・アブレーション治療の発展および医療従事者の医療教育と技能向上に貢献してまいります。

【用語説明】
※1) SATAKE・HotBalloon®カテーテル
発作性心房細動を対象とした日本で開発された温熱バルーンによるアブレーション用カテーテル。カテーテル先端に取り付けられたバルーンの中の液体を高周波電流で温めて、治療部位である左心房の心筋組織へ熱を伝えます。バルーンが柔軟でサイズも可変ですので、心房細動の主な発生源である肺静脈の入り口にフィットし、円周状にアブレーションすることが可能です。心房細動の安全かつ有効な短時間治療に、HotBalloon™カテーテルが貢献することが期待されています。
SATAKE・HotBalloon®は東レ株式会社の登録商標です。

販売名 SATAKE・HotBalloonカテーテル
一般的名称 アブレーション向け循環器用カテーテル
承認番号 22700BZX00355000
クラス分類 高度管理医療機器(クラスⅣ)

※2)出典:Inoue H, et al. Int J Cardiol 2009;137:102-107

※3) オペクラウドVR®
医療施設に高精細360°カメラとサーバーを常設してあらゆる手技を簡単に高精度VR 化し、術者目線の技を360°視点で体験学習できるV R 臨床教育プラットフォーム。オペクラウドVR®は株式会社ジョリーグッドの登録商標です。

【東レ 会社概要】
会社名: 東レ株式会社
代表取締役: 日覺 昭廣(にっかく あきひろ)
資本金: 147,873,030,771円(2020年3月末現在)
所在地: 東京都中央区日本橋室町2-1-1日本橋三井タワー
創業: 1926年 (大正15年) 1月
事業内容: 繊維やプラスチックをはじめとする基礎素材製品の製造・加工および販売
URL: https://www.toray.co.jp/
 
【ジョリーグッド 会社概要】
会社名: 株式会社ジョリーグッド(英語表記:Jolly Good Inc.)
代表取締役: 上路 健介(じょうじ けんすけ)
資本金: 1,476,025,000円(資本準備金を含む)
所在地: 東京都中央区日本橋富沢町10-13 WORK EDITION NIHONBASHI 701
創業: 2014年5月15日
事業内容: ・先端テクノロジーの研究開発
・エンターテイメント企画開発
・ソフトウェア開発 等
URL: https://jollygood.co.jp/

以 上